トラペグ工房

より良きTRPGライフのサポートを行う工房です

TRPGオリジナルシステム紹介『シリアス』

目次

はじめに
能力値
キャラ作成
種族表
戦闘ルール

   死
   隣
   合わせの
   日

 

はじめに

 このオリジナルシステムは当サイトに掲載されている剣と魔法のロウファンタジーTRPG、スティールソードの世界観で数十回に及ぶセッションをこなした後、参加者とキーパーでシステムを見なおしてできた物です。システムの根底にあるのは全員で話し合ってより納得のいく楽しいセッションにしようという考えです。ですので、プレイ中に「ここはこうした方が良いな…」と思うことがあったらシナリオの進行に妨げにならない程度にどんどん発言して構いません。キーパーも「ルルブにこう書いてあるから…」と一蹴せず、「ここでは」という前置きを使ってもいいので、より適切より妥当な形にルールを改変することを推奨します。
 システムとしての難易度は高めで、3セッションに1人くらいの割合で死亡者が出ます。さらに1人死亡者が出た場合そのままの勢いでパーティーが全滅することが多々有ります。なので「自分のPCが死ぬのは絶対に嫌だ」と言うPLの人たちにはあまり合わないかもしれません。



能力値

S・・・Strange

 腕力、筋力の強さを表す数値。最大所持重量に影響する他、筋力を要する判定や一般的な近接戦闘判定などに用いる。また、一部の筋力を要する武器や防具の装備には一定量のSの値を要求する物もある。ほとんどの武器でSの値が火力に直結しているため、Sの値が高いと近接戦闘が有利になりやすい。

V・・・Vitality

 体質、頑丈さを表す数値。最大所持重量と最大体力値、休憩時の体力回復量に影響する他、体質的な抵抗力(毒耐性など)や防御判定、及びに瀕死時の死亡判定などに用いる。平衡感覚はAの値で判定するのに対して、吹き飛んできた味方を受け止めるなどの体幹力の判定にはVの値を用いる。この値が高いと死ににくくなる。

A・・・Agility

 瞬発力、器用さを表す数値。戦闘時の行動順(イニシアチブ)に影響する他、咄嗟の回避や隠密判定、平衡感覚判定や遠隔戦闘判定などに用いる。足の速さには影響しない点に注意したい。また、一部の器用さを要する武器の装備には一定量のAの値を要求するものもある。使いたい武器がある場合は自前に調べておくと良いだろう。

P・・・Perceptual

 精神力、知覚力を表す数値。索敵能力に影響する他、精神的な判定や精霊魔法判定などに用いる。索敵に関しては通常時は常にP×1の値で判定し続けているものとする。精霊魔法が使いたいならこの能力値を確保する事は必須。また、Pの値が低いと不意打ちを受けやすくなるため注意が必要。また、最後の手段としてルールを捻じ曲げた行動をする時の判定に用いる事もある。

I・・・Intelligence

 知識量、頭の回転の速さを表す数値。魔物や地理に対する知識判定や理論魔法判定などに用いる。理論魔法が使いたいならこの能力値を確保する事は必須。また、一部の知識を要する薬品の使用には一定量のIの値を要求する物がある。Iの値が低すぎると一部の道具の使用に制限がかかってしまうため注意が必要。

C・・・Charisma

 魅力、統率力を表す数値。交渉判定や一部の鼓舞、挑発系特技判定に用いる。Cが表すのは顔や雰囲気の良さであり、NPCとの交渉ではロールのほうがより重要視される。しかし、世の中には【※ただしイケメンに限る】という言葉が存在するのを忘れてはいけない。人を動かすのは正しさではなく場の雰囲気や発言者の求心力であることのほうが多い。

RL・・・race life

 種族生命力。種族ごとに決まった値を持ち、基本的には増えることはない。体力や瀕死時の死亡判定に影響。最初のキャラ作成時の種族選択で決定される。

FS・・・foot speed

 足の速さ。1ターンあたりに動ける距離を表す。種族ごとに決まった値を持つ。特技で増やせる。最初のキャラ作成時の種族選択で決定される。

HP・・・hit point

 計算式はRL+2V。体力ではなくヒットポイント、攻撃をそらす力と体力を合算したものとして考えている。一定の冒険を積むごと(2~3セッションごと)にRL×2、×3とHPを増やしていく。ちなみに0で気絶、-方向にRL+Vの値までHPが減ったら死亡となる。

能力判定

 特別な指示のない能動的、緊急的な判定には常に能力値の半分(四捨五入)+1d10を使う。また、ここ以外でも端数が出た場合は指示がない限り四捨五入で計算すること。



キャラ作成

種族選択

 下記の種族表から自分の種族を選択する。種族表にない種族を自分で作り出しても構わないが、KPとよく相談すること。
 

能力点割り振り

 能力値(SVAPIC)に10点まで追加で自由に割り振る。ただし、1つの能力値に振れる能力点は5点が上限である。また、各種族ごとに能力上限は種族能力値の3倍である。
 

特技習得

 特技点3点で自由に特技を習得できる。特技表にない自分で考えた特技を習得しても構わないが、KPとよく相談すること。
 

初期所持品購入

 商品目録から初期所持金で自由に買い物を行う。
 

完成

 準備は整った、冒険に旅立とう。

種族表

人間族  S6 V6 A6 P6 I6 C6 RL9 FS3  初期所持金200c
特性:初期特技点+1
 最も繁栄している一族。世界人口の8割を占めているが住んでいる地域毎に生活習慣や宗教、思想が異なり一族としてのまとまりは皆無。それ故か人間族の歴史とは戦乱の歴史であり長きに渡る戦いの歴史とそれを彩る様々な技術革新が脆弱な彼らを最も繁栄している種族にまで押し上げた。平均寿命は30歳程だが、それは長く続く戦乱に起因する戦死者の多さが原因であり本来の寿命は50歳ほど。地域によって差はあるが、大体の場合14歳で成人として扱われる。
 
長耳族  S5 V6 A7 P8 I8 C7 RL7 FS3  初期所持金100c
特性:特技『暗視(暗闇での視界ペナルティ軽減。光の一切無い暗闇では意味は無い
)』を最初から所持

 特徴的な尖った耳と整った顔立ちを持つ一族。古くから続く一族の血統を誇っており、他種族の事を基本的に見下している。長耳族の殆どは人間と関わることを嫌がり、森の奥や荒野などの人の寄り付かない僻地で自然と調和した生活を送っている。人間社会に出てくるのは一部の変人や、一族から追い出された混血の子であることが多い。平均寿命は200歳ほど、40歳で成人として扱われる。鉄に触れると体内に流れる古い血がアレルギー反応を起こし、皮膚が焼けただれてしまうため装備や道具の所持に厳しい制限がある。当然被ダメージも上昇する。
 
編髭族  S8 V8 A7 P6 I6 C5 RL13 FS2  初期所持金200c
特性:所持重量限界まで持っても重量ペナルティが発生しない
 120cm程の身長を持と屈強な肉体、器用な手先を持つ一族。生まれながらにして男女問わず立派な髭を持ち、その髭の編み方で自身の階級や生い立ちを表す風習がある。編み髭族の多くは何世代もかけて築きあげた地下世界に住んでいる。頑固で偏屈な性格のものが多いが、一部の物好きな者達は地下世界を出て人間社会に馴染んでいる。平均寿命は40歳ほど、15歳で成人として扱われる。
 
小人族  S4 V4 A7 P7 I5 C7 RL6 FS4  初期所持金150c
特性:特技『暗視(暗闇での視界ペナルティ軽減。光の一切無い暗闇では意味は無い
)』を最初から所持

 100cm程の小さなすばしっこい体を持った一族。生後3年程で大人と同じ体つきになる。口が達者で好奇心旺盛、それでいて相手に合わせるということを心得ている種族のなで、どの一族ともそこそこ良好な関係を築けている。それが身体能力に劣る彼らの処世術の形なのだろう。夜目が利くので真の暗闇でもない限り暗所でも視界が確保できる。平均寿命は50歳ほど、5歳で成人として扱われる。
 
鬼神族  S8 V8 A6 P6 I5 C3 RL12 FS3  初期所持金50c
特性:特技『憤怒(体力が3割以下になるとSVAPの値が1上昇する)』を最初から所持
 魔族の血を引くと言われる穢れた一族。彼らは生まれながらの戦士であり、多くの者達は傭兵や剣闘士として戦場に身を置く。しかし、その生まれ故厳しい差別に合っており給料がまともにもらえないことも多く、地域によっては奴隷や魔物として扱われている場合すらある。平均寿命は20歳ほど、4歳で成人として扱われる。
 
有翼族  S4 V4 A7 P7 I5 C6 RL7 FS3  初期所持金150c
特性:特技『飛行(体力を消費して空を飛べる。また、高所からの落下ダメージ軽減)』を最初から所持
 天使のような美しい羽を持つ一族、空が飛べる。その美しい羽を狙われて人間族に乱獲された過去があり、人間族と仲が悪い。巨大な翼を持っているが折り畳めるのでサイズ的な問題は飛んでいる時以外はない。暗所では視界が極端に悪くなるので注意が必要。平均寿命は20歳ほど、6歳で成人として扱われる。
 
獣人族  S5 V5 A4 P4 I4 C4 RL6 FS2  初期所持金50c
特性:能力点割り振りの前に自分で15点自由に能力点を割り振れる。ただしここでの各能力値の上限は8。この時割り振った値が種族能力値となる。RLの上昇には能力点1消費、最大値は13。FSの上昇には能力点を3消費、最大値は4。
 世界各地に少数ずつ存在する様々な生態を持つ半獣の一族の総称。地域によっては魔物として扱われることもある。彼らの多くは何かしらの面で秀でていることも多く、他の種族と友好的な関係を築いている場合もある。平均寿命は様々。
 


戦闘ルール

行動順

 戦闘中の行動はイニシアチブの高い順に行う。イニシアチブの値はAの値と同値。また、イニシアチブが何点離れていても1ラウンド辺りの行動回数は原則全員1回である。イニシアチブが同値の場合は1d10を振り、大きい目を出したほうが先行とする。これは戦闘開始時の1回のみ行う判定であり、戦闘中に行動順が入れ替わる事は基本的に無い。

 自分のターンが回ってきたらメインアクションとサブアクションの2つの行動か、フルアクションのどちらかが取れる。ただし、これらの行動は受動的に消費する場合もある。受動的にアクションを消費した場合はそのラウンドでは消費したアクションを取ることはできない。反面、受動的に使うためにメインアクションやサブアクションを使わずにターンを終了することもできる。

戦闘判定

 相手の出目と自分の出目を競わせ、大きい出目を出した方が小さい出目を出した方にダメージを負わせる。基本的に近接武器は射撃攻撃に対して対抗できず、射撃武器は近接攻撃に対して対抗できない。

メインアクション

・受動能動問わずの×1での近接戦闘判定
 隙のないアクションとして扱われる戦闘の基本となる行動。判定値は武器ごとに異なるが武器によってはメインアクションで使えないものも存在するので注意が必要。

・手間のかかる道具の使用
 隙のあるアクション。多くの道具は使用に手間がかかるため、殆どの場合メインアクションとなる。この手間がかかるの定義は主に両手を使用する必要のある道具や、バッグに入っている道具を取り出して使う場合などに適用される。一般的な武器の切り替えもこれに該当する。

・I判定による調査
 隙のないアクション。I/2+1d10を振り、相手の情報を調べる。射程はI/2。開示される情報については見た目、使っている武器、弱点、生態、何を考えているかなど多岐にわたる。サイコロを振る前に何について調べるかを宣言した場合その情報に対して5点のボーナスを得、それ以外の情報に対して-5点のペナルティを受ける。当然だが、特技として知識を得ていない敵については見た目等の情報しか入らない。

・助け起こし
 隙のあるアクション。使用者のS/2+1d10が対象のV以上になった場合のみ成功した扱いとなる。隣接した転倒状態の味方を助け起こす。助け起こされた側はアクションの消費はない。崖の淵に捕まっている味方や陸に隣接したエリアで溺れている味方に対しても使える。

・一部の特技
 詳細は特技の項目にて。

サブアクション

・受動時のみの×0,5での近接戦闘判定
 隙のないアクション。能動的に使うことはできない。こちらも武器によって判定値が異なり、サブアクションでは使えない物もあるので注意すること。

・通常移動
 隙のあるアクション。FS×1マス動ける。ただし所持重量によっては移動速度が落ちている場合もあるので注意すること。また、途中で迎撃を受けた場合は、迎撃を受けた地点で足が止まる。

・前後左右1マスに対してのステップ
 隙のないアクション。自身の前後左右1マスに移動できる。

・一部の特技
 詳細は特技の項目にて。

デュアルアクション

 メインアクション、サブアクションのどちらとしてでも扱えるアクション。

・迎撃体制
 自身の隣接マス内で隙のあるアクションをした対象に近接戦闘判定×0,5で殴りかかれる。迎撃を受けた対象はアクションを消費したうえで行動失敗となる。移動中だった場合は迎撃を受けた地点で足が止まる。迎撃体制をとっている時に殴りかかられた場合は戦闘判定×0,5で対抗可能。

・短い姿勢変更
 転倒状態からの復帰や段差の飛び降り、水面へのダイブがこれに該当する。

・一部の特技
 詳細は特技の項目にて。

・声の掛け合い
 ある程度の会話ができる。

フルアクション

 メインアクションとサブアクションの両方を消費して行う行動。このラウンド中にメインアクションかサブアクションのどちらか、または両方をすでに消費している場合には使えない。

・全力疾走
 隙のあるアクション。FS+1マス動ける。途中で迎撃を受けた場合、迎撃を受けた地点で足が止まる。

・一部の特技
 詳細は特技の項目にて。

インスタントアクション

 戦闘中、自分のターン以外でも行える行動。

・短い声の掛け合い
 短いの定義は15文字程度。I判定で分かったことを味方に伝えたり戦闘指示、敵対NPCとの会話など使いどころは多い。

・一部の特技
 詳細は特技の項目にて。

 
 

特殊な状況

バックアタック

 1ラウンド中に戦闘判定を対角線上の位置に対しては行えない。
 

迎撃の発動条件

 迎撃発動範囲内での隙のあるアクションに反応する。例外として迎撃発動範囲内からの移動には反応するが、迎撃発動範囲内の移動には反応しない。

当サイト上のシナリオは全てフィクションです。実在するいかなる人物・団体・思想等とも一切関係はありません。